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無題 「これからどうするかな?ラトゥーニ君」 協力しあうと言っても二人ではまだかなり危険である。ここは仲間を捜す必要がある。 「一刻も早く味方を見つけるのが先決だと思われます」 ラトゥーニはそう提案したが、無論タシロもそのことは十分わかっていた。 「確かにその通りだ。ラトゥーニ君しかし、この場所はいささか目立ちすぎる。北の方にあるビル群に いったん身を隠て今後について話し合おう。」 その提案は至極当然のものであったが、そこにまっていたのは・・・ B-1地点 ビルに隠れて今後どうするかを話し合っているとレーダーに反応があった。 「タシロさんレーダーに反応有りです。どうしますか?」 ごく自然の流れで上下関係ができていた。年が離れすぎているので仕方はないが。 話が脱線したので話を戻そう。 「機体はゆっくりこちらに向かって来ているようだね。ひとまず近づいて接触してみようか。」 このゲーム、言ってみれば周りは全部敵、接触を図ろうなぞ、本来はおかしな行動であるが、 主催者に反感を持っている物がかなりいそうなので、協力に応じてくれるものがかなりいると踏んで、いったん話しかけて、 敵対の意志がなければ仲間に勧誘するのが、先ほどまで話し合って決めたことである。 反応のあった機体に近づいてみると、先に向こうから通信が入った。 「私はゼオラ、ゼオラ・シュバイツァー。あなたたちはアラドと言う少年に出会いましたか?」 (いきなり攻撃するより、話しかけて情報を集めた方が得策よね・・・) この子は味方になるかもしれない。幸い今のところ攻撃の意思はないと見たので、ラトゥーニと相談 しようとしたら、ラトゥーニが既に通信に応じた。 「ゼオラ!ゼオラなの?私よラトゥーニよ。アラドを探してるの私も一緒に探す。」 (ラト!この子もいたの!さっきは気づかなかったわ・・・ラト、ごめんね。) 知っている人物にあったのがよほどうれしかったのかタシロの前では見せなかった。年相応の笑顔で 通信に応じていた。ゼオラにも笑顔があった。 「わかったはラト、あなたたちに協力する。でも、よかった、あなたに早くあえて、あえてなかったら 私はアラドにあうまでにいったい何人の人を殺すかわからなかった。」 (アラドにあって、アラドを絶対守ってみせる。何を犠牲にしてもあなたを守る!!) その台詞は自信過剰に思えるがスクール出身の自分の能力と機体性能から考えれば、ごく当然の台詞だった。 「ゼオラ君といったね、これからよろしく頼むよ。」 タシロも笑顔で銀髪の少女を歓迎した。 「ゼオラ、一緒にアラドを見つけよ。絶対あえるよ。」 ラトゥーニもいままででになかった元気が勇気がわいてくるようだった。 「ええ、ラト、アラドを見つけてあの仮面の野郎の顔面にパンチを見舞いしてやるんだから、絶対こんなゲームぶちこわしてやる。」 (利用できるも何でも利用する!!それがあいつのためだもの・・・) 三人は決意を新たに更なる仲間を捜すのだった。 (ラトごめんなさいね。あなたに恨みはないけどアラドのため そうアラドのためにこのゲーム勝ち抜いてみせる。裏切りの汚名だってあなたのために喜んで被るわ・・・) 前回 第51話「無題」 次回 第50話「その男、イッシー・ハッター」 投下順 第52話「大切な人」 第38話「コックVSケモノ」 時系列順 第52話「大切な人」 前回 登場人物追跡 次回 第29話「美少女と親父」 ラトゥーニ・スゥボータ 第77話「不信と決意」 第29話「美少女と親父」 タシロ・タツミ 第77話「不信と決意」 第36話「冥王と木星帰りの男?」 ゼオラ・シュバイツァー 第77話「不信と決意」
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レマーゲン-REMAGEN- 歴史的背景 ルーデンドルフ橋 (独 Ludendorffbrücke)はドイツのライン川に架かり、レマーゲンとエルペルを結んでいた鉄道橋。 この橋は第二次世界大戦末期の西部戦線において唯一破壊されずに残っていたライン川を渡れる橋だったため戦略上重要な地点となり、 ドイツ軍とアメリカ軍の間で争奪戦が行われたことで有名。1969年にはこの場所を舞台とした戦争映画"レマゲン鉄橋"が公開された。 近くの町の名前に因んだ「レマーゲンの橋(Brücke von Remagen、The bridge at Remagen)」の名で呼ばれることも多い。 1945年3月7日、アメリカ第1軍の第3軍団第9機甲師団の兵士がランバージャック作戦(Operation Lumberjack)中にライン川に架かる2本の無傷の橋を発見した。 一つはレマーゲンのルーデンドルフ橋、もう一つはヴェーゼルの鉄道橋だった。 ドイツ軍は橋を爆破しようとしたものの、ルーデンドルフ橋は爆薬の量が不十分[1][2]であったために、橋は落橋せず、アメリカ軍が同日4時5分に橋を確保した。 橋が残ったことは連合国で「レマーゲンの奇跡」と呼ばれ、アイゼンハワーは「橋の重さ分の金と同じ価値がある」と言った。 橋はドイツ軍の爆破のために酷く損傷していたが、24時間の間に約8,000人のアメリカ兵がライン川を渡った。 ドイツ軍はあらゆる手段を講じて橋の破壊を試みた。 オットー・スコルツェニー武装親衛隊中佐は配下の特殊部隊「フロッグマン」をライン川に潜らせ爆破を試み、空軍は連合軍の制空権下にジェット爆撃機Ar234を投入し、 V2ロケットを11発も打ち込んだが落橋させることが出来なかった。しかし鉄橋は1945年3月17日午後3時過ぎ、200人の工兵による補強作業中に崩落、死者28名、負傷者93名を出した。 アメリカ軍は既に対岸に橋頭堡を確保し、平行して浮橋を完成させており、軍事作戦への影響は最小限であった。 <Wikipediaより> Wikipedia ルーデンドルフ橋 マップの特徴 戦闘の流れ アメリカ軍 ドイツ軍 戦力 アメリカ軍 陸上兵器 海上兵器 航空兵器 ドイツ軍 陸上兵器 海上兵器 無し 航空兵器 コメント 名前 コメント
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2008年3/9 【麻雀・役満】岬海苔…四暗刻 牌譜 2/17~24 【大会・アラド】第二回アラド大会 2/3 【アラド】ギルドLVUP(LV6) 2/2 【麻雀・その他】行政書士観鈴…人和 牌譜 2/1 【麻雀・役満】行政書士観鈴…数え役満 牌譜
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《煉獄界(れんごくかい)の龍(りゅう) アラドヴァル/Areadbhar, Dragon of Purgatory》 効果モンスター 星6/炎属性/ドラゴン族/攻2300/守1400 墓地から相手フィールド上にモンスターが特殊召喚された時、そのモンスターをリリースする事でこのカードを手札から特殊召喚する。このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、墓地のカードを対象にする、または墓地で効果が発動する魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時、手札を1枚墓地に送る事でその発動を無効にし除外する事ができる。
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25代目スレ 2008/09/15(月) チャリーン チャリーン ゼラド「御用改めであるーっ!」 ズシャッ ズシャッ ズシャッ ヴィレアム「あれ、ゼラド? これはいったい」 ゼラド「困るな、土方さん。隊士の前なんだから、沖田って呼んでくれないと」 ヴィレアム「土方って、俺のことか? それに、そんなダンダラ模様着て沖田って・・・・・・!」 ゼラド「新撰組一番隊組長、沖田ゼラドでしょ?」 ヴィレアム「そんな、沖田総司が女だったなんて!?」 カル「あ、いたいた。おふたかたー」 ゼラド「あ、武田カル柳斎さん」 ヴィレアム「よりにもよって観柳斎なのかよ!?」 カル「申し訳ありませんが、手が空いているなら寺田屋に行っていただけないでしょうか。 おかしな志士が騒いでいるらしいんです」 【寺田屋】 ハザリア「♪土佐の高知のォ~ ♪はりまや橋でェ~、坊さんかんざし買うを見たぁ~、よさこいよさこい」 ヴィレアム「あいつっ! なに背中に毛なんか生やしてるんだ!」 ゼラド「待って土方さん、まだ出ちゃダメ!」 ヴィレアム「だから俺は土方じゃ」 ゼラド「坂本ハザリアほどの大物が飲んで歌ってるんだよ? もうちょっと待ってれば、また誰か来るよ」 ガラッ マリ「ハザリアっ!」 ハザリア「わっ、貴様! なんという格好で」 マリ「いま外に」 ハザリア「いいからなにか羽織らんか」 バンッ! バンッ! バンッ! ユウカ「サカモトを出しな」 ハザリア「なんだグラマーか」 ユウカ「グラバー」 マリ「あれ、ユウカさん? でもさっき風呂から見えたのは伏見の」 ユウカ「アァ~、外にいた連中?」 マリ「あっ、さっきの銃声、まさか」 ユウカ「あんた最近京大阪に出没し過ぎなのよ。 命狙われてるじゃない。ライフが残ってる間に、うちの払いちゃんとして」 ハザリア「あぁ、うるさい海賊だな」 バンッ ゼラド「そこまでっ! 全員、動かないで!」 マリ「わっ、新撰組!?」 ハザリア「相変わらず、刀を振りまわすしか能のない連中か」 ゼラド「問答無用、いざ尋常にぃっ!」 バンッ キャクトラ「待たれよ、沖田殿!」 ゼラド「山崎さん?」 ヴィレアム「山崎って、監察方か?」 ハザリア「なんだ、針医者のせがれではないか」 キャクトラ「坂本殿を捕まえることはならん!」 【新撰組屯所】 レラ「・・・・・・」 キャクトラ「『では、ラミア容保公の決定を伝える』と、 新撰組局長近藤レラ殿みずからの言である!」 ヴィレアム「なんて、明らかに拳が口に入りそうもない近藤勇なんだ」 レラ「・・・・・・」 キャクトラ「『そんなことない。口に合わせて手も小さいから、 入れようと思えばけっこう入る』と、レラ殿猛抗議だ」 ヴィレアム「いや、いいよそんな抗議は」 キャクトラ「『まずグラバー・ユウカだけど、こいつをうっかり捕まえたりなんかすると、 ものすごくめんどくさいっていうか、 背後に控えてるあれやこれやとケンカする羽目になりそうだから、 その場にいなかったことにして、これでお帰り願う』と、レラ殿さっさと追い払う構えである!」 ユウカ「オフコース」 レラ「・・・・・・」 キャクトラ「『そして坂本ハザリアだが』と、レラ殿若干煮え切らない顔である」 レラ「・・・・・・」 キャクトラ「『軍艦奉行の方から、坂本のことは放っておけという命令が出てるから、 もの凄く納得できないけど、そのまま帰せ』という、なんとも後味の悪い決定だ!」 ゼラド「おかしいよ! なんで軍艦奉行が維新志士の口添えなんかするの!?」 ハザリア「それは、俺が軍艦奉行の弟子だからだろう。 俺は維新志士などではない。貴様らとおなじ幕臣だ」 ゼラド「ウソッ! こないだ、長州藩邸から出てきたじゃない!」 ハザリア「高杉と都々逸歌って遊んでただけだ」 キャクトラ「じゃあ、薩摩藩邸に出入りしてるのは!?」 ハザリア「あそこに行くと、なんだかいろいろくれるのだ」 レラ「・・・・・・」 キャクトラ「『脱藩してるはずなのに、普通に山内容堂と会見しているのはどういうことだ』 と、レラ殿もはなはだ不思議そうなお顔である」 マリ「武市さんとも岡田さんとも普通に交流あったし。 お前、ほんとは全然脱藩してないんじゃないのか?」 ハザリア「適当に付き合っておかんと、地元に帰りにくいではないか」 マリ「脱藩してるくせに帰るつもりだったのかよ!」 ハザリア「フハハハハ! 聞いて驚け、俺の野望はただひとつ! 都会で一発当てて、ガキの頃さんざん俺をいじめくさった上士のブタどもに足の裏舐めさせることだ!」 マリ「なんだよその元いじめられっ子の発想」 ヴィレアム「この龍馬、スケール小っちゃ!」 ハザリア「特に板垣退助は絶対に許さぬ!」 マリ「取りあえず、いい歳して実家から仕送りもらうのやめようよ。 ただでさえ末っ子が脱藩してて肩身狭いのに」 ハザリア「貴様は”かんぱにぃ”をやるのにどれだけの金額が必要かわかっておらんのか! 奉行殿も長州も薩摩も、しょせん赤の他人! 最初と最後に頼りになるのは血を分けた肉親だけだ! よって、俺は誇りを持って実家から仕送りをもらう!」 レラ「・・・・・・」 キャクトラ「『それで結局、お前は何者なんだ』と、レラ殿が小首を傾げておられる」 マリ「単純にいうと、”とりぷるすぱい”ってやつだよ」 ハザリア「単純にいうな! 4重5重はいっている!」 レラ「・・・・・・」 キャクトラ「『もうめんどくさいから、さっさと帰ってくれ』と、レラ殿さじを投げられた様子だ」 ゼラド「あっ、ちょっと、待ちなさい!」 レラ「・・・・・・」 キャクトラ「『ゼラド、お前もちょっと待て』とレラ殿が制止なさっている。 『容保公から苦言があった。お前最近人斬りし過ぎだ。 少しは自重してくれないと、新撰組が一両放り込めば誰でも斬ってくれる危険集団だと勘違いされる』 と憂いの表情を浮かべていらっしゃる」 ゼラド「だって、わたしたちは京のあぶれ浪人を斬ってお給料もらってるんでしょ。 斬ってなにが悪いの!」 レラ「『話はまだある。お前自分は男とかいってるけど、バレバレだから、胸で。 局長が女なのになんで男の振りしてるのかわからないし胸が全然男じゃないし、 なんなんだそれあてつけか、その胸の丸みは局長に対するあてつけなのか。くやしくなんかないからなほんともうマジで』 と、レラ殿若干我を失っている」 ゼラド「知らないよそんなこといわれたって!」 ばたばたばた ヴィレアム「あっ、ちょっと待てよゼラド」 【屯所前】 マーズ「あいー、ダンナ、出所おめでとー。シャモ買って来たよシャモ」 ハザリア「貴様は、なぜやたらと俺にシャモを食わせようとするのだ?」 マーズ「いーじゃねーの。シャモ嫌い? シャモ」 ハザリア「嫌いではないが、誕生日には食いたくないな」 マーズ「そんなことゆわずに、タンジョービにもシャモ食おーよシャモ」 ハザリア「なぁ、俺を暗殺するのは貴様ではあるまいな?」 マーズ「なにをゆってんの?」 ヴィレアム「おい、そいつは」 ハザリア「ああ、マーズ弥太郎。元は俺がいた土佐勤王党を妨害していたのだが、 なんだか知らんうちに俺のところにいて、勝手にソロバンを弾いとる」 マーズ「ここに来る前はー、竹島センリョーしてましたー」 ハザリア「どうもこやつは、俺が死んだあと海援隊のかの字も残さずに海運業をかっ払って行きそうなところがある」 マーズ「なにをゆってるのかわかんねーけど、 とりあえず旗印は菱形が三つとかどーよ」 ヴィレアム「こいつまさか、タイヤがすぐふっとぶトラックとか作る」 マーズ「薩摩藩邸が受け入れてくれるってさ。行ってお芋食べよーよ、お芋」 【薩摩藩邸】 スレイチェル「なんだ、またスレイチェルのフンドシを盗みに来たのか」 ハザリア「人聞きの悪いことをいうな。 フンドシをくれといったら、なぜか貴様のフンドシを渡されただけだ」 マリ「そもそもなんで人んちにフンドシもらいに行ったんだよ」 スレイチェル「新品のフンドシをくれてやるから、スレイチェルお気に入りのフンドシを返してくれ」 ハザリア「質屋のせがれが、一度もらった物を返すと思うのか」 ゼラド「坂本ハザリア、抜きなさい!」 ハザリア「なんだ、まだ着いてきたのか」 スレイチェル「無礼だぞ新撰組の! この薩摩藩邸での狼藉は、この西郷スレイチェルと」 ムラタ「・・・・・・」 スレイチェル「そこで雌伏してるムラタ半次郎が許さないでごわスマッシュ!」 ヴィレアム「あれっ、人斬り半次郎そっち? じゃ、そこで突っ立ってるゼフィア先輩は」 スレイチェル「スレイチェルの右腕、ゼフィア新八がどうした」 ヴィレアム「おかしくないですか? 普通にムラタさんが村田新八やればいいんじゃないですか?」 ゼフィア「・・・・・・」 ゼラド「あなたも武士なら尋常に勝負しなさい!」 ハザリア「フハハハ、どうやら貴様は俺が北辰一刀流免許皆伝だと思っているようだが、 持っている免許は薙刀だ。 ゼラド「えぇっ!?」 ハザリア「うちの実家のカネで北辰一刀流土佐道場かなにかを作るための義理許しに過ぎん! そして貴様は俺に小千葉道場の娘と縁談があったと心配しているだろうが」 マリ「そんな心配してないよ」 ハザリア「あれはおっかない女だった! 真夜中の道場で防具着込んで待ちかまえているし、 片袖が破れたんで持っていったら、タンスにしまい込んだまま返してくれん! あまりに恐ろしいので逃げてきた! しかもあの女、どうも俺が死んだあともやけに長生きして女学校の舎監などに収まった挙げ句、 生徒を集めては例の片袖引っ張り出して、 『自分は坂本の許嫁だった』とか電波まき散らしそうな気がする!」 マリ「心配しすぎだよ。そんな執念深い女、実在するわけないだろう」 ヴィレアム「えぇっと、そのひと、かなり長生きするよ」 ハザリア「そういう貴様は、俺が死んだあと、 あっさりそのへんの行商人と再婚して酒に溺れそうな気がする!」 マリ「お前は自分が死んだあとのこと心配しすぎだよ。だいたい再婚ていうのはさ」 ハザリア「む、そうか。よし、結婚しよう」 マリ「お前は急になにをいいだしてるんだ」 ハザリア「イヤか」 マリ「ヤじゃ、ないけど」 ハザリア「よし、では三千世界の鴉を殺し、貴様と朝寝をするとするか!」 マリ「それ高杉さんのだろ、パクるなよ!」 どたどたどた! ゼラド「あっ、ちょっと、待ちなさい!」 ハザリア「ん、なんだしつこいな。我々はこれから新婚初夜だ。 それでも着いてくるか。近くで見ているか、それとも混ざるか。 え? おいどうなのだ貴様、見られながらというのはどういう気分だ。 んん? そら、口に出していってみよ」 マリ「アッ、バカ、そゆこと・・・・・・、んっ」 ヴィレアム「取りあえず引くんだゼラド! なんかすでに言葉責めに入ってる!」 【翌朝 薩摩藩邸】 チュンチュン ゼラド「西郷さん! 坂本たちは!?」 スレイチェル「彼らなら、西洋人のマネして”はねむぅん”とやらに行くといっていたでごわストロベリー」 ゼラド「ッ!」 ヴィレアム「おい、ゼラド、もうよせよ。向こう一応新婚さんなんだから」 ゼラド「土方さんのバカ! こんな状況でのんびり旅行するようなひとがいるわけないじゃない!」 【港】 ユウカ「それで、この船を売れって?」 ハザリア「その通りだ。ちくと足が必要なのでな」 マリ「・・・・・・違う、これ新婚旅行じゃない。・・・・・・ただの根回し行脚っ!」 ユウカ「あのね、あんたあたしが誰だかわかってるの」 ハザリア「紅茶と香辛料欲しさに世界征服を企む悪の大英帝国の手先だろう」 ユウカ「特に否定はしないけど。 だったら、こんな民主化もできてない国の、王族でもない政府の人間でもない男が ひょっこりと来て船売ってくれっていっても信用されないことくらいわかるでしょう」 マーズ「おっけー、ふんじゃー手付け金代わりに、そっちの商品を買っちゃるよ。 てっぽーの在庫、あるんじゃねーの?」 ユウカ「ゲベール銃なら1丁5両で売るけど」 マーズ「ヘイヘイヘイ、出し惜しみしてんじゃねーよ。 そいつぁー幕府側が持ってんのとおんなしじゃねーの。 わかってんだよ、あんだろ、ミニエー銃がよー」 ユウカ「あっちはニューモデルだから1丁18両になるけど、大丈夫なの」 マーズ「任せなって。4300丁、一括払いで買ったらぁー。 あとついでだ。ゲベール銃も3000丁ばかっち売ってくんな」 ユウカ「オールドモデルだって、あんたがいったんじゃない」 マーズ「コケオドシぐらいにゃならーね。アキナイじゃー、ハッタリが重要なんだよ」 ハザリア「ついでだから阿片もちくとまわせ。捨てるほどあるだろう」 マリ「阿片戦争みたいにならないようにって、みんなで頑張ってるときにお前は!」 ユウカ「でもね、カネがあるだけじゃ信用にはならないよ」 ハザリア「よかろう。この身で払ってやる」 ユウカ「いらない」 ハザリア「そうではない。貴様のとこのフリーメイソンに入ってやるといっているのだ。 必要なのだろう、適当にひっかきまわしてくれる人間が」 ユウカ「でもうちは、妻帯してないと入れないよ」 ハザリア「ああ、嫁なら昨日作ってきた。ほれ」 マリ「・・・・・・利用っ! ・・・・・・隠れ蓑っ! わたしは駒・・・・・・っ!」 ユウカ「ええと、後悔しない?」 マリ「やめてください、後悔しそうになるから」 ユウカ「一応、うちの亭主に聞いてみるけど」 ハザリア「貴様の亭主というのを見たことがないのだが、本当にいるのか」 ユウカ「見たら男でも恋しちゃうような素敵なひとだから、隠してるのよ」 ハザリア「それは軽い軟禁なのではないか?」 マリ「女房思うほど亭主はもてずっていいますよ」 ゼラド「坂本、待ちなさーいっ!」 ハザリア「チッ、面倒なのが来た」 マーズ「いーからやっちまおーよ! あんな借金踏み倒すことでテーヒョーがある組織、 ぶっつぶしちまったほーがミヤコのアキンドのためじゃねーの!」 ゼラド「新撰組は勝手に借金なんかしないもん!」 マーズ「してるよ! 後世に借用書さらされて恥じかきゃーいーんだ!」 マリ「いま京都で活動してる人間なんて、みんなそんなもんじゃないか」 ユウカ「どうする? 生麦事件以降、あたしらは事実上治外法権だから撃ち殺してやれるけど」 ハザリア「もう面倒くさいから、錨を上げてしまえ。海の上なら滅多なこともできまい」 【海の上】 ゼラド「早く下ろしてよ!」 ヴィレアム「いったいどうしちゃったんだゼラド? そんな子じゃないだろ?」 ゼラド「土方さんこそ、鬼の副長の凄みはどうしちゃったの?」 ヴィレアム「だから俺は土方じゃ」 ハザリア「まったく、血の気の多いやつだ」 ヴィレアム「違うんだ。ゼラドはホントはこんな子じゃ」 マーズ「ふりーんだよ、あんたらさー。 もーカタナだのテッポーだの振りまわしてる時代じゃねーんだよ。 いまや世界はカネ中心に動いてんだ。アキンドの時代なんだよー」 ハザリア「ま、聞け。もはや話は天皇とか将軍というレベルではないのだ」 マリ「そうなんだ、だから日本人として」 ハザリア「これはイギリスとフランスの代理戦争だ!」 マリ「説得する気あるのかお前!」 ユウカ「間違っちゃいないけど」 ハザリア「こんな資源もなにもない国でな、武器といったら人材しかないだろうが。 それを貴様ら、ばったばったと斬りおって。 池田屋騒動のおかげで、予定が1年は遅れたわ!」 ゼラド「それはあなたたちが京の都に火を点けようとしたから!」 ガアァァァァァンッ ハザリア「何事だ!」 ユウカ「シィット、どっかのバカがカマ掘ってきた」 マリ「あれは、紀州藩の船だ!」 ハザリア「船を止めろ! たわけ者どもめ! 万国公法を盾に近代的に言い負かしてやる!」 ユウカ「バーカ、海の上で法律がなんの役にたつの。 ヤロウども、いいから全砲門ひらきな。 あたしらが、どうやって大英博物館の展示物充実させたのか教えてやる!」 ハザリア「しょせん海賊だな、貴様!」 マーズ「ダメだ、船が沈むよ! セントーなんざーできたもんじゃねーっ!」 ゼラド「船を横付けしてっ、わたしが斬り込む!」 ユウカ「オーライ、アボルダージュってわけね」 ズシャッ ズシャッ ズシャッ マリ「すごいもんだな。あれが天然理心流ってやつか」 ハザリア「あぁ、また貴重な人材が失われていく」 ヴィレアム「おかしいよゼラド、なんであんなに斬りまくるんだ」 【水戸】 ハザリア「芹沢っ、芹沢はいるか! 坂本が来たぞーっ!」 ゼラド「えぇっ、芹沢さん!?」 マキネ「うぃーす。おっ、土方と沖田じゃん。おひさー」 ヴィレアム「なんで新撰組初代局長がこの時点で生きてるんだ!?」 マキネ「あっはっはっは! あたしの首斬ったのって、あんたらのどっちかだっけ? でもあたし、梅毒病みってことになってたじゃん。 顔どろっどろで、判別なんか付かなかったっしょ」 ゼラド「騙したの?」 マキネ「だぁって、あたし元々バリバリの尊皇攘夷派だしぃ~、 なのに新撰組は知らないうちに佐幕派になっちゃってるしぃ~、 あんたらノリがマジ過ぎて若干ひくしぃ~ ちょっとお相撲さんとケンカしただけで部下に正座させられるしぃ~」 ゼラド「お相撲さんとケンカしたのは全面的に芹沢さんが悪いよ!」 ハザリア「さて、それでは安楽死したがっていた梅毒病みをまわしてやった恩を返してもらおうか。 貴様、水戸のずいぶんいいとこの血筋だそうだな」 マキネ「諸説あるけど?」 ハザリア「しかし、現将軍に顔が利くのは確かだろう」 マキネ「まぁ、天狗党の後輩だしね。 あ、そっか、あんたんとこのお師匠さん、現将軍と仲悪かったんだっけ?」 ハザリア「でなければ、貴様など生かしておくものか。さあ、将軍に口添えしてもらおうか」 【薩摩藩邸】 スレイチェル「それで、大政奉還というわけか」 ハザリア「ウム。将軍は政権を返上した」 スレイチェル「冗談ではない! これはなんだ。新政府の中に、将軍の名があるではないか!」 ハザリア「曲がりなりにも300年幕府を維持してきた連中だぞ。 あっさり人員削減するのはあまりにもムダだ。 いいから、使えるものは使っておけ」 スレイチェル「そうはいくか! 我々は幕府によって300年冷や飯を食わされてきたのだ!」 ハザリア「アホか! いいか、この先、どうせどこぞの国ともめ事が起こるだろう。 そういうときにだな! 『革命のたびにギロチンとかマジ野蛮だし、うちら無血革命とかマジ進歩的だし』 とか、ワガママな口喧嘩を展開できるではないか! いっときの感情で100年の”あどばんてぇじ”を捨てるような愚を犯してはならん!」 スレイチェル「しかし、将軍を生かしておいては後々戦いの火種になる!」 ???「西郷、たいがいにせんか」 ハザリア「レイナ小五郎! 心道無念流斉藤道場の塾頭時代、 その動きの素早さから『小次郎・ザ・イナゴ』と呼ばれ、若干バカにされていたレイナ小五郎が!」 スレイチェル「池田屋騒動のとき、誰よりも華麗な逃走をかましたことから、 『小次郎・ザ・逃げの』と呼ばれ、若干バカにされていたレイナ小次郎が!」 マリ「池田屋騒動のあと、一分の迷いもなくコジキに身をやつして潜伏したことから、 『小次郎・ザ・コジキ』と呼ばれ、若干バカにされていたレイナ小次郎が!」 ハザリア「眠っておる!」 レイナ「動乱も長く続きすぎた。ここから先はもう疲弊しか残っていない。 このへんで手を打とうじゃないか。 小五郎が無断でアルセーヌ・ルパンと対立したり、 金田一さんがフカキョンと共演する未来のために」 スレイチェル「眠っているときだけ妙にマトモなことをいうことから、 『小五郎・ザ・眠りの』と呼ばれるレイナ小五郎がそういうのなら」 ハザリア「よろしい! そして俺は地元でデカい顔をする!」 レイナ「あれ? あたし、なにを」 ゼフィア「しかし、人の心はそれほど物わかりがよくはない」 【近江屋】 ハザリア「ぶわっくしょいっ!」 マリ「風邪か?」 マーズ「シャモ食えば治るよ。シャモ買ってくるよシャモ」 ハザリア「なぜあくまでもシャモを食わせようとする」 バタバタバタッ ゼラド「どいて、土方さん!」 ヴィレアム「待てって」 バンッ ゼラド「御用改めだよ!」 ハザリア「まだそんなこといっておるのか」 ゼラド「幕府が、江戸の薩摩藩邸を焼き討ちしたよ」 ハザリア「なんだと!」 ゼラド「朝廷が発表した新政府の中に、将軍と幕府側の名前はなかったの」 ハザリア「岩倉あたりの差し金か。 バカめ。何万にもの家臣を抱えている幕府に、そんな決定が受けいられるものか! 行動を起こすことぐらい、わかるだろうに!」 ゼラド「幕府は朝敵になっちゃった。 もうどうにもならないよ。戦争が始める。 わかるでしょう。これはあなたがやったことだよ。 どんなに立派なことをいってても、あなたの存在はひとを殺すの!」 ヴィレアム「よすんだゼラド! こいつを斬ってもなんの解決にもならない!」 ゼラド「でも、これ以上の混乱は止められるよ!」 マリ「やめてくれ! こいつはそんな大それたこと考えてるわけじゃないんだ! ただちょっと、地元でデカい顔したかっただけのヤツなんだよ!」 ゼラド「みんなどいて! 邪魔をしたら斬るよ!」 ヴィレアム「イヤだ! これ以上ゼラドにそんなことさせられない!」 ハザリア「ほたえな!」 ゼラド「っ!」 ハザリア「あぁ、つまらんつまらん、実につまらん世の中だ。 時代遅れの人斬りどもが。そんなに斬り合いたいなら、存分に斬り合うがいい! 勝った方に斬らせてやる。 俺とて、こんな時代の道化を演じるのはもう飽き飽きだ!」 マリ「バカっ、お前なんてことを」 ゼラド「土方さん、そこをどかないならっ!」 ヴィレアム「イヤだ! ゼラド相手にそんなことできるわけ」 イングレッタ「いいえ、やってもらわないと困るわ」 ニャーン ヴィレアム「若い母さん?」 ゼラド「黒猫?」 イングレッタ「ほかの人間には黒猫に見えてるのよ」 ゼラド「えいっ、えいっ!」 スカッ スカッ ヴィレアム「若い母さん、カタナがすり抜けてるけど」 イングレッタ「これ以上は介入できない。あなたがやるしかないのよ」 ヴィレアム「いったいなんでこんなことに」 イングレッタ「ここは、ゼラドが見ている夢のようなところよ。 あなたはたまたま取り込まれてしまっただけ」 ヴィレアム「ゼラドがあんなに好戦的なのはどうして」 イングレッタ「仲間を守る、町を守る、ゼラドのそういう部分が肥大してしまった姿が、あれよ。 元に戻すには、拠り所としているカタナをへし折ってやる必要がある」 ヴィレアム「でも、いまのゼラドは天然理心流の」 イングレッタ「できるのはあなただけなのよ」 ゼラド「土方さんっ、いつまでもどかないならっ!」 ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ! ヴィレアム(突き!? 一瞬で3つ入れてきた! このゼラド、鬼の子か!?) ゼラド「ちえぇいっ!」 ザシュッ ヴィレアム「やめるんだゼラド! お前は、そんな子じゃないだろ!」 ゼラド「そんな子じゃないそんな子じゃないって、 いったい土方さんがわたしのなにを知ってるの!」 ヴィレアム「えっ」 カンッ! カンッ! カンッ! ゼラド「守られたままなのはイヤっ! 戦いに行ったひとを待ち続けるのもイヤっ! わたしは、自分で戦える!」 ヴィレアム「でもゼラド、クォヴレーさんは」 ゼラド「誰よそれ!」 ヴィレアム「えっ?」 ゼラド「げほっ、げほげほっ」 ヴィレアム「ゼラド? 血を吐いてるじゃないか」 ゼラド「関係ないでしょ」 ヴィレアム「関係なくなんかない!」 イングレッタ「長い間幻想の中で遊びすぎたのよ。 これ以上続けていれば、ゼラドは沖田総司に取り込まれる」 ヴィレアム「じゃ、労咳で」 イングレッタ「いいえ、ファーストキスの相手がナカイキイチになるわ」 ヴィレアム「それはそれでダメだ!」 ゼラド「ちえぇぇぇぇいっ!」 ハザリア「足を上げて踏み下ろせぇっ!」 ヴィレアム「えっ!?」 ペキンッ! 【北海道】 ハザリア「天然理心流は足を狙う。 だから拍子さえ合えば、カタナを踏み折ることが可能だ。 北辰一刀流や直心影流にそんな技はないから、誰もそんな発想はしなかったがな」 ゼラド「う~ん」 ヴィレアム(ゼラドの身体が軽くなっていく。 夢から覚めかけてるのか。そうすると、この世界は消えるのかな) ヴィレアム「お前たちは、これからどうするんだ」 ハザリア「どうもせん。俺は脳をやられている。もう、いかぬ」 マリ「弱気になるなよ、お前らしくもない」 ハザリア「あとできることといえば、皇后の夢枕に立つことくらいだ」 マリ「皇后の安眠を妨害しようとするなよ」 ハザリア「いざというときのための潜伏先として、三浦郡に呉服屋を作っておいた。 今後は行商でもやるか」 マリ「エ?」 ハザリア「行商人と再婚されてたまるか」 マリ「しないよ、再婚なんか!」 ハザリア「知れば迷い 知らねば迷わぬ 恋の道」 ヴィレアム「は?」 ハザリア「貴様の俳句はネタかと思うくらい下手だが、嫌いではないぞ」 ヴィレアム「お前にいわれたってなぁ」 カァー カァー ヴィレアム「あ」 ハザリア「三千世界の鴉を殺し、主と朝寝がしてみたい、と」 【翌朝 学校】 ゼラド「昨日新撰組の本読んでから寝たら、ヘンな夢みたの。 あれ、でも、どんな夢だったっけ? 新撰組が出てたのは覚えてるんだけど」 ヴィレアム「ゼラド、その夢はもう、見なくていいんだ」
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オンゲー状況 PC版 12/04/25 更新 ◎:よくやる ○:まぁまぁやる △:あまりやらない ×:やらない name\game PSO2 アラド 蓄電 ○ × 涅槃 ○ ◎ USK ○ ◎ 亀 ○ × さーりゃん ○ ◎ ゲーム略名解説 PSO2:Phantasy Star Online 2 アラド:アラド戦記 オンゲー状況 360版 12/4/25 更新 ◎:よくやる ○:まぁまぁやる △:あまりやらない ×:やらない、持っていない name\game ACⅤ Gow3 VO4 スパⅣ OT 蓄電 △ △ ◎ × ○ 涅槃 △ ○ ○ × ○ USK ◎ ◎ ○ × × 亀 ◎ ◎ ◎ × ○ さーりゃん × ○ ○ ○ × ゲーム略名解説 ACⅤ:ARMROED CORE Ⅴ GoW3:Gears of War 3 VO4:電脳戦機バーチャロン フォース スパⅣ:スーパーストリートファイターⅣ OT:電脳戦機バーチャロン オラトリオタングラム XBOX360上記メンバー全員ゴールドアカウント 項目については各々が随時更新するようお願いします 以下呟き用 コメント設置。あれこれ追加要望とか意見とかどうぞ。 -- 蓄電 (2010-03-10 13 29 28) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kaminekoz/pages/7.html
名前 誕生日 好きなもの ミスト 秋の月1日 カブ、天ぷら、蒸カステラ、スイートポテト ロゼッタ 秋の月21日 イチゴ、焼きとうもろこし、焼き芋 情報提供はコチラへ↓ メロディーは毎日お風呂に入れば高感度↑↑です。10Gなので毎日入れますねっっっ♪ -- メロディー (2007-07-01 14 04 53) (^^) -- 葵 (2008-03-15 16 48 58) ゲームマネー安売り^^ www.rmtnewstar.com 大口注文について価値交渉は可能です。気軽にご連絡下さい 以下のゲームでの通貨を取り扱っております。 ラペルズ 完美世界 ミックスマスター シールオンライン アルティメット学園乱 sunonline-rmt メイプルストーリー ナイトオンライン エターナルカオスECO レッドストーン RFOnline カバルオンライン FOA墨香 マビノギ ロハン 英雄 真.女神転生 夢世界-武林外伝 デカロン テイルズウィーバー バンドラサーガ アラド戦記 ご注文お待ちしております。^^ http //www.rmtnewstar.com -- 村田 (2008-08-23 20 50 59) ゲームマネー安売り^^ www.rmtnewstar.com 大口注文について価値交渉は可能です。気軽にご連絡下さい 以下のゲームでの通貨を取り扱っております。 ラペルズ 完美世界 ミックスマスター シールオンライン アルティメット学園乱 sunonline-rmt メイプルストーリー ナイトオンライン エターナルカオスECO レッドストーン RFOnline カバルオンライン FOA墨香 マビノギ ロハン 英雄 真.女神転生 夢世界-武林外伝 デカロン テイルズウィーバー バンドラサーガ アラド戦記 ご注文お待ちしております。^^ http //www.rmtnewstar.com -- 村田 (2008-08-25 11 50 01) ゲームマネー安売り^^ www.rmtnewstar.com 大口注文について価値交渉は可能です。気軽にご連絡下さい 以下のゲームでの通貨を取り扱っております。 ラペルズ 完美世界 ミックスマスター シールオンライン アルティメット学園乱 sunonline-rmt メイプルストーリー ナイトオンライン エターナルカオスECO レッドストーン RFOnline カバルオンライン FOA墨香 マビノギ ロハン 英雄 真.女神転生 夢世界-武林外伝 デカロン テイルズウィーバー バンドラサーガ アラド戦記 ご注文お待ちしております。^^ http //www.rmtnewstar.com -- 村田 (2008-08-27 13 20 52) ゲームマネー安売り^^ www.rmtnewstar.com 大口注文について価値交渉は可能です。気軽にご連絡下さい 以下のゲームでの通貨を取り扱っております。 ラペルズ 完美世界 ミックスマスター シールオンライン アルティメット学園乱 sunonline-rmt メイプルストーリー ナイトオンライン エターナルカオスECO レッドストーン RFOnline カバルオンライン FOA墨香 マビノギ ロハン 英雄 真.女神転生 夢世界-武林外伝 デカロン テイルズウィーバー バンドラサーガ アラド戦記 ご注文お待ちしております。^^ http //www.rmtnewstar.com -- 村田 (2008-08-30 14 46 26) ゲームマネー安売り^^ www.rmtnewstar.com 大口注文について価値交渉は可能です。気軽にご連絡下さい 以下のゲームでの通貨を取り扱っております。 ラペルズ 完美世界 ミックスマスター シールオンライン アルティメット学園乱 sunonline-rmt メイプルストーリー ナイトオンライン エターナルカオスECO レッドストーン RFOnline カバルオンライン FOA墨香 マビノギ ロハン 英雄 真.女神転生 夢世界-武林外伝 デカロン テイルズウィーバー バンドラサーガ アラド戦記 ご注文お待ちしております。^^ http //www.rmtnewstar.com -- 村田 (2008-10-07 12 53 06) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/mmoclip/pages/49.html
#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (around) GSDの古き護符 【期間】 2013年9月25日~10月23日メンテ前 ※男鬼剣士のみ参加可能 60レベルジャンピングイベント ポイントショップにて 400ゴールド で販売されている「GSDの古き所持品」を購入し、開封すると得られる護符アイテムで、男鬼剣士を最大Lv60にまで成長させることができる。 GSDの古き所持品 男鬼剣士で開封すると、Lv21~59の間で使用可能なレベル上昇の護符が手に入る 1アカウント1回のみ購入可能。アカウント帰属 2014/01/01 削除 ◆入手方法 【入手方法】 ポイントショップ⇒アイテム⇒アイテム⇒「GSDの古き所持品」 ※購入は1アカウント1回限り ◆開封後の護符について 【護符の仕様】 ※男鬼剣士でのみ使用可能。トレード不可 21~50までの護符はクエストがクリア扱いにならない。 51~59までの護符はレベル以下のエピック、一般クエストがクリア扱いとなり、QPも入手。ただし、その他の報酬アイテム・GOLDは入手不可。(*1)業績クエストもクリア済みにならない。 エピック 一般 業績 報酬QP 報酬アイテム 21~29までの護符 X X X X X 31~39までの護符 X X X X X 41~49までの護符 X X X X X 51~59までの護符 O O X O X 【護符でジャンピング可能な範囲】 護符でジャンピング可能な範囲 備考 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 ■ …自力で上げる必要がある 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 ■ …護符で上げることができる 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 溢れ出る鬼手の気運(反復) 【期間】 2013年9月25日~10月23日メンテ前 ※ Lv60以上の男鬼剣士のみ参加可能 経験値アイテムを入手できる適正ダンジョンイベント クエストを受けた状態で、適正ダンジョンを3回クリアすると「鬼手の気運」を入手できる。 鬼手の気運 使用する事で経験値を100,000獲得 Lv15以上の全ての職業で使用可能。アカウント帰属 2014/01/01 削除 鬼手共鳴(反復) 【期間】 2013年9月25日~10月23日メンテ前 ※ Lv60以上の男鬼剣士のみ参加可能 地獄パーティ招待状を獲得できるイベント ダンジョンボス討伐時にドロップされる「悪魔の箱」を「鬼手の影響を受けた悪魔の箱」と交換できる。「鬼手の影響を受けた悪魔の箱」は一般の箱よりも地獄パーティ招待状が多く入手できる。 関連サイト [公式] 鬼疾走イベント
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29代目スレ 2009/08/02(日) ◆ 入札会場となったのは、ウォール街の片隅に建つホテルの二階、本来はパーティ会場 として用意されている広大なホールだった。ぴかぴかに磨き上げられた大理石の床やしゃ ちほこばったシャンデリア、新進の現代アートで飾られた空間に、いまは素っ気の ない長机とパイプ椅子がコの字型に置かれている。 「それでは、お手元の条件でご了承いただけるのであれば、代表者2人連盟で署名捺印してください」 上座に座っている弁護士が静かな声で告げてホールの中を見渡す。 「その前に、よろしいでしょうか」 ロームフェラ財団側の席に着いていた男が手を挙げる。 「私共は先に亡くなられたデルマイユ侯爵のご子息から委任状を頂いております。 そこで、そちらの『レッドアース・キャピタル』はデルマイユ食品創業者一族との間で 結んだ約束事をいっさい守らず、 デルマイユ食品のため断腸の思いで退陣された同一族に対して」 「異議あり!」 『レッドアース・キャピタル』側の席に座る、焦茶色の髪をした青年が手を挙げる。 「本日の入札はデルマイユ食品の適正価格を扱うもので、 そちらのおっしゃることは本件とは無関係では」 「異議を却下します」 続けろ、と弁護士がロームフェラ財団側の男に目線で促す。 「『レッドアース・キャピタル』は創業者一族の退陣と引き替えに相当額の退職金を支払うという約束を果たさず、 のみならず、同一族があたかも企業を私物化していたかのような風評を流し、 同一族の名誉を著しく毀損した疑いがあります。 先の異議のとおり、このことは本日の入札と直接の関係はないものの、 デルマイユ食品を託すにふさわしい人物は誰か、ということについて参考意見として述べさせていただきました」 「なにか異議は」 焦茶色の髪をした青年が歯噛みをしながら身を乗り出すものの、 弁護士の目線を受けて不承不承という顔で頷く。 「いえ」 「それでは、入札を開始します」 「1億3000万」 「1億4000万」 「では、裏付けとなる保証書の提示を」 ネットオークションでコンサートのチケットを競り落とすのとはわけが違う。経営体制 はズタボロになったとはいえ、100年以上の歴史を誇る食品会社を買収するのだ。入札額 をいたずらに吊り上げ、取り引きそのものを台無しにしてしまうようなことがないよう、 入札と同時に資金の出所を明確にすべし、というのがこの場でのルールだった。 「結構です。それでは」 「1億5000万」 ロームフェラ財団側の宣言を聞いて、青年がにわかにおどおどとし始めた。あたりを きょろきょろと見まわし、こちらを振り向こうとすらする。 舌打ちをしそうになるのを、必死でこらえた。 眼球のユニットから、青年が持つPDAに向かって赤外線を撃つ。青年は液晶画面を しばらく見つめると、おそるおそるというふうに弁護士に向かって手を挙げた。 「あのう」 「なにか」 「先ほど入札されたロームフェラさんですが、 ひょっとして、資金の出所として銀行からのローン以外に、 タウンゼント証券のジャンク債を提示されているのではないでしょうか」 資金の出所は守秘義務に含まれる。弁護士は無言のまま青年を見返した。 「ええっと、そのですね、そのタウンゼント証券なんですが、 ここ三ヶ月で鷺や証券法違反の行為があったという疑いが5件、 投資家から説明義務違反を問われての民事訴訟を7件抱えております。 先ほど先方が仰っておられた、 デルマイユ食品の未来を託すにふさわしい資格というものを考慮するにあたり参考情報として」 「わかりました」 弁護士がぺこりと頭を下げる。 「あっ、あの、こちらの入札額は1億7000万ドルです」 「では、しばらくお待ちください。審議に入ります」 ドカッと、ロームフェラ財団側の誰かが椅子を蹴る音がした。 ◆ 一時間ほどの審議の後、ロームフェラ財団側の入札額は無効とされた。 この時点をもって、デルマイユ食品の経営権は『レッドアース・キャピタル』 へと委譲されることが決定した。 足音も荒くホールから出て行こうとするロームフェラ財団側の人間の中で、 たったひとり、こちらに歩み寄ってくる男がいた。背がひょろりと高く、 くすんだ金髪をしている。 「讃えさせてもらえないかい?」 「あっ、あの」 握手の形に突き出された手を前に、青年があたふたと両手をズボンの擦りつける。 「いや、君じゃない」 くすんだ金髪をした男の目線は、青年をすり抜けてその後ろに向かっていた。 「うしろにいる、雛だよ」 「いっひひひひひひひ!」 マーズは4本の脚をガチャガチャと動かして大理石の上を歩いた。 ナード系の若手社長が、寝るときも取り引き場所にも連れて歩く風変わりな人形。 『レッドアース・キャピタル』の社員までもがマーズのことをそう思っている。ウォール 街に現れて以来、半年足らずでバルチャー・ビジネスの雄と呼ばれるようになった立志伝中 の人物が、まさかラスベガスで素寒貧になってトイレで首をくくろうとしていた役者くずれ だとは、誰も知らない。 マーズが、ギャラガーという青年を傀儡に選んだことに大した理由はない。強いて挙げれば、 役者志望だっただけあってそれなりに顔が整っていたからだという程度だ。4本脚の自分が 表に出ればろくなことにならないと、マーズは2年ほどの人生で学習していた。 「ハジメましてになんのかなー、ホリス・ホライアン旧OZ情報局特務調査隊所属一級特尉。 おじちゃんて呼んでやろーか」 「構わないよ。今は僕も、アーディガンだからね」 自称ホリス・アーディガンは、どこか誇らしげに宣言する。 「ふんっ。だったら呼ばねーよ。 おれぁーアーディガンじゃねーもの」 ホリス・ホライアンが、紅茶のような色をした瞳に笑みを浮かべるのが気に食わなか った。いったい、アカネ・アーディガンはこんな胡散臭い男のなにがよくて結婚したのだろう。 ◆ ニューヨーク、ブロンクスの片隅にある古びたホテルの最上階がマーズの事務所兼 ネグラだった。もう少しまともなオフィスを構えればいいのにとビジネスパートナーのギャラ ガーはいうが、生まれのせいか育ちのせいか、マーズはゴミゴミしたところの方が好きだった。 マーズは、2歳になったばかりだった。 フィリピンで小金を稼いだマーズは、その脚でアメリカに渡って商売を始めた。経過は上々 だった。人間という生き物は、意外なほど社会経済学や群衆心理学のとおりに動く。 「ご活躍のようだね」 ホリスはワイングラスに口を付けて、マーズの気に食わない薄笑いを浮かべる。 「ふんっ!」 このホテル自体、マーズが債権を買い取って自分のものにした物件だ。事務所兼ネグラは、 マーズの好きなものばかりで埋め尽くしてある。聖闘士聖衣神話シリーズの水晶聖闘士も、 テレビ放送当時懸賞でしか手に入れられなかった教皇アーレス玉座付きフィギアも、 セルビデオもレーザーディスクも、ゴミ拾いをして暮らしていたころには切れ端だって 手に入らないものばかりだった。 「ジョーダンじゃねーや。 ホンライなら、おれがデルマイユ食品の債権ゼンブ買い取ったジテンで買収は終わってんだ。 従業員組合執行部からの委任状も、組合員の同意書も、ぜーんぶそろってんだよ。 それを、侯爵だかなんだか知んねーけど、 ジジィババァがぎゃあぎゃあ騒いで、ロームフェラ財団の連中まで連れ出し来やがった。 おかげでおれぁー、払わねーでもいーカネ1億7000万ドルもドブに捨てる羽目になっちまったよ。 今日の入札に漕ぎ着けられたジテンで、おれの負けなんだよ」 フライドチキンを手づかみにして、むしゃりとやる。味覚はなくとも、肉に歯を突き立て、 ぼたぼたとこぼれる肉汁を舐め、残った骨をクチャクチャとしゃぶるのが、マーズは大好き だった。それから、コーラだ。炭酸が口の中でシュワシュワと弾けるのが、なんとも面白い。 「カズマさんに連絡しないんですか?」 ホリスは静かな口調だった。 「ぺっ」 「作って半年もしないうちに出て行かれたと、ずいぶん心配なされてるんですよ」 「知ったこっちゃねーよ」 「シホミさんのところも飛び出してしまったというし」 「あ~、あのクニぁー、ダメだ」 「いままで、どこでなにをされていたんですか?」 「どこだっていーだろ」 マーズはじろりとホリスの顔を睨め上げた。 「あんたはどーなんだよ。 いまさら、ロームフェラ財団にサトガエリかい?」 「いいえ。今回は昔の知り合いに頼まれて、手伝いをしていただけです」 「フーン、ヤシナうカゾクのいるヒトぁータイヘンだね。 おやじにツメの垢でも飲ませたりてーよ」 「家族なら、いらっしゃるじゃないですか」 「ガレントじーさんなら、もートシだから引退したそーだよ」 「いや、あなたが」 「おいおい」 ガタンと、マーズはテーブルの上にメカニカルな脚を置いた。 「こいつが見えねーのかい。おれぁーロボットなんだよ。 や、アンドロイドだったかな。テイギがよくわかんねーから、どっちだっていーや。 とにかく、おれぁーヒトじゃねーの、モノなの、備品なの! カゾクってなぁー、木の股から生まれてくるモンじゃねーだろーがよ!」 ホリスは落ち着き払った顔で料理を口に運んでいる。 「本当に備品として作ったのなら、 カズマさんはあなたに自分のライフデータを組み込んだりなんかしませんよ」 「知ったこっちゃねーよ。 ヴァルストークでぼっちになっちまって、ヒトコイしかっただけじゃねーの」 「アーディガンというのはね、誇り高い血統ですよ」 「気に食わねー口の聞き方だな。 まるでおれがワルさしてるみてーじゃねーか」 「デルマイユ侯爵は」 「ゴールデンパラシュートのことなら、ありゃー白紙委任状とヒキカエだってハナシだったんだよ。 出すモン出さねーで、カネだけ寄こせなんてムチャがとーるかよ」 ゴールデンパラシュートとは、買収を仕掛けたい企業の役員に対して支払う報酬のことだ。 簡単にいえば、裏切り者に渡す金貨のようなものだ。 「デルマイユ侯爵一族に経営者の手腕があったとはいいません。 しかし、あなたの、懐柔から始めて追い込みにかかるこれは、 アーディガンの流儀ではありません」 ダン、とマーズはテーブルを蹴飛ばした。 「聞ーたふーなクチきーてんじゃねーぞ、このムコヨーシが! ジブンはセイレンケッパクでございみてーなツラしてんじゃねー! OZ情報局時代にやってたコトをアカネおばちゃんにぶちまけてやったっていーんだぞ!」 「構いませんよ」 ホリスはフォークを静かに置く。 「私の過去のことなら、すべてアカネさんに伝えてあります」 「幼児相手にミョーなノロケかたしてんじゃねーよ」 「私はね、アーディガンという名前に敬意を持っているんです。 だからこそ、アーディガンの一員になったいま、 その名に恥じない行動を心がけ、妻もそれを受け入れてくれています」 「アーディガンじゃねーおれにゃー、カンケーのねーハナシだ」 「シホミさんが、どうしてあなたに『聖闘士星矢』のことしか教えなかったかわかりますか」 「『サムライトルーパー』まで手がまわらなかったんじゃねーの」 「アーディガンの魂は、言葉で紡がれるものではないからです」 「出てけよ、おれぁーアーディガンじゃねーっつってんだろーがよ!」 ホリスは、またマーズの気に食わない笑い方をしながら席を立った。 「しかしね、マーズさん。私が見たあなたは、まぎれもなくアーディガンですよ」 「失せろ!」 マーズはコーラの瓶をドアに投げつけた。 ◆ 気に入らない。なにもかも気に入らない。 マーズは、アーディガンという名前が嫌いだった。とりわけ、自分を組み上げたカズマ・ アーディガンのことは商売人としていっさい認めていなかった。 カズマ・アーディガンは気分屋だ。その場の状況に流されて値引きはするし、ときには ただ働きまでする。考えられない。この生き馬の目を抜く世界で、あんなやり方をして いてはいずれ破滅するだけだ。 そのくせ、カズマ・アーディガンはいつも満ち足りたような笑顔を浮かべている。それ がなおさら気に食わない。あの笑みを見るたびに、自分はしょせん作り物でありロボット であり半端物であると思い知らされるようで、たまらなく苛ついた。 「マーズ」 ソファにひっくり返って経済誌の記事をダウンロードしていると、ギャラガーに声 をかけられた。 「次の案件なんだけど」 「デルマイユからぶん取ったリゾートホテルだったら、 地元の観光会社が欲しがってっからウマイこと吹っかけて売ってやんな。 あすこで売りモンになんのはあのホテルくれーだったから、あとぁーテキトーにショブンしちゃっていーや。 あー、そだ。そろそろ最上重工に工作しかけてこーか」 「いや、そうじゃなくて」 ギャラガーが、一生懸命描いた作文を提出する子供のような顔をしてひと束の書類を 差し出していた。文書ソフトのテンプレートをそのまま使ったような書体は、一応企画書 のつもりらしい。『バイアウト対象』の欄には、『L&Eコーポレーション』という社名があった。 「あ、ヤダ。ここぁヤダ」 主要取引先にマオ社の名前を見るなり、マーズは企画書を投げ捨てた。 「どうしてだ。僕の調査によると、ここは規模の割に妙に利益率が高くて」 「マオ社絡みじゃねーか。関わり合いになりたくねーよ」 「なにをいっているんだ、ロームフェラ財団相手に一歩も退かない君が!」 4本脚のマーズは、4本脚のものなら椅子と机以外なんでも食べるという中国人に対して 本能的といってもいいほどの恐怖感を持っていた。従って、中国系企業であるマオ社の こともなんとなく苦手だった。 しかし、ギャラガー相手に自分の弱点を晒してやる気にはならない。 「ロームフェラ財団ってなぁー歴史が古ぃーだけあってデータが集めやしーの。 ここ、見てみろよ。設立から20年も経たねー小っちゃな会社じゃねーか。 しかも、副社長がラージ・モントーヤで、社長夫人がミズホ・グレーデンだ? なんとかエンジンとか換装システムとか作ってる研究者じゃねーか。 大方、ここぁー研究者が発明の権利取りっぱぐれねーためにこしらえた会社だろーよ。 チョッカイ出したらマオ社の弁護士がすっ飛んで来るに決まってらー」 「マーズ、僕だって君と会ってからずいぶん勉強したんだ!」 しつこく食い下がってくるギャラガーに、マーズは隠しもせずに舌打ちをした。 「だったらいー加減ガクシューしろぃ。 ハゲタカの獲物に求められる条件その一、事実上経営破綻してて、その負債がひとつどころに手中してるコト。 その二、目当ての部門に関しちゃ売上が堅調なコト、 その三、しょーもねー副業に精出しちまってるコト、 その四、家族経営とか、攻めドコがハッキリしてるコト、 その五、社内で内紛が起こってるコト。 経営不振なわけでもなんでもねー、 従業員5名のうち4人が兄妹夫婦じゃー寝返りをネラえるとも思えねー、 しかもマオ社のバック付きだ。 こんなしちめんどくせーとこに手ぇー出すメリットがあるってんならゆってみろぃ」 「でも、L&Eはマオ社の子会社というわけじゃない。 たぶん、研究員が独立して作った会社なんだろう。 こんな小さなところを攻めたくらいで、マオ社が出てくると決まったわけじゃ」 「あのよ、おれらぁーファンドってなぁー、 投資家からカネ預かって、増やして返さにゃーなんねーの。 返せなかったら、どーよ、てめーが100人クビくくったって追っつかねーぞ。 あぶねー橋なんざーホイホイ渡りたくねーよ」 「でも」 ギャラガーが、ぐっと握り拳を固めるのが見えた。 「僕は、挑戦がしたい」 「ギャラガー、ギャラガー、ギャぁラガぁ~。 てめーの分ってモンを忘れてねーか。 おれぁーてめーにアドバイザー料なんざー払った覚えはねーぞ。 いーから、ブログにカリスマ社長っぽいこと書いてりゃーいーんだよ」 「キョウスケ・ナンブなら、カイ・キタムラなら、アラド・バランガなら! こういうときに引き下がったりなんかしない!」 ギャラガーが口にした名前をデータの中で見つけるなり、マーズは机を殴りつけた。 「ふざけんじゃねーぞてめーっ! そりゃーグンジンの名前じゃねーか! ビジネスマンがヒトゴロシに憧れてんじゃねーよ!」 「マーズ! 僕は人形じゃない、人間なんだ!」 「アイニクおれぁーてめーを人形として雇ったんだ、ばーか!」 今日は、星占いの結果でも悪いのだろうか。マーズにとって苛立つようなことばかりが起こる。 ◆ よほど急を要する用件でない限り、マーズはホテルの部屋から出ない。 「あー、そーだよ。 そこのホテルに最上重工の常務サンがいっから、ランチしてきなー。 そこぁー後継者に恵まれてねーってヒョーバンだから、いまのうちに引っ張りこんどくんだ」 通信を終えて、ソファの上にひっくり返る。脚が4本もあるマーズはまともに座ること ができず、いつもひっくり返るような姿勢になってしまう。 一時停止にしていたテレビの映像を再び動かした。 『俺は立ち上がるぞ、何度でも何度でも』 『行け、行くんだ星矢』 『俺たちの小宇宙をお前に』 『あたしの命をあんたに上げるから』 『聖闘士星矢』ポセイドン編の映像だった。射手座の黄金聖衣をまとったペガサス星矢 が、胸に深々と突き刺さった矢を引き抜いて弓につがえる。現在のゴールデンタイムでは 放映できないような真っ赤な血がぼたぼたと石畳に落ちる。傷だらけのドラゴン紫龍が、 キグナス氷河が、蛇遣い座オピュクスが星矢を後ろから支える。立ち向かうのは、強大な 小宇宙をもつ神である海王ポセイドンだ。 セルアニメ独特の、どこか歪んだ線で描かれたペガサス星矢の鬼気迫る表情が画面を 覆い尽くす。 マーズは、このシーンが大好きだった。 ペガサス星矢は、不屈のスーパーヒーローだ。 聖闘士の中でも最下級の青銅に属するペガサス星矢が戦うのは、いつも格上の相手だ。 圧倒的な実力差に、星矢はいつもズタボロにやられてしまう。それでも、星矢は絶対に 諦めない。どんなにやられても、何度でも何度でも立ち上がって、最後には必ず勝つ。 星矢の後ろには、いつも血を分けた兄弟や、かつて強敵だった親友や、師匠や、ヒロイン がいる。どれひとつ取っても、マーズは持ち合わせていないものだった。 「あー、セーヤは、いーなー、カッコいーなー」 ピリリと、コメカミのあたりから着信音がした。ギャラガーからの通信だった。 「あんだよ、おれのヘヴンタイムに」 『マーズ、いまから、いいか』 「ヤダよめんどくせー」 『5分後、そちらに行く』 「なんだっての」 返事もなしに、ギャラガーからの通信は切れた。 ◆ ギャラガーは、ひとりではなかった。スーツ姿のビジネスマンを、後ろにぞろぞろと 引き連れている。うち何人かは、『レッドアース・キャピタル』の役員たちだった。 「あんだよ、ガンクビそろえて」 「マーズ、君を解任する」 「わけのわかんねーことゆってねーで、仕事に戻れよ、てめー」 「冗談ごとじゃないんだ」 ギャラガーがどこか強張った顔で一歩前に進み出る。 「タダとはいわない。 1億ドルの退職金を払うし、退職後の守秘義務も同業への就労禁止も求めない。 できることなら、君には業界に残って欲しい」 「なにをゆってんのかわかんねーな。 法的にゃ、おれぁー社長室に置かれてるヘンテコなオキモノでしかねーんだぞ。 オキモノ相手に退職金払うなんざー、カリスマ社長のやるこっちゃねー。 おれぁー、アタマのトんだセレブのマネゴトしろなんて指示出してねーぞ」 「マーズ、僕は、君と対等なビジネスマンとして話をしているんだ」 「のぼせあがってんじゃねーぞヤクシャくずれがぁーっ!」 電気スタンドをつかんで、床目がけて投げつける。電球が割れて破片がカーペットの上 に飛び散った。 ギャラガーは一瞬身体を竦ませたものの、一歩も後退することなく真正面からマーズ に向かい合っている。 「マーズ、君には本当に感謝しているんだ。 君に拾われるまで、僕はなにもかも中途半端な役者かぶれでしかなかった。 だからこそ、いつまでも君と一緒にいるわけにはいかない。 僕は人間なんだ。ひとりの男なんだ。 自分ひとりの力で勝負をしてみたいんだ。 そして、いつかビジネスの場で対決をしたい」 ギャラガーの後ろに控える連中の中に、女が一人混じっていた。髪が黒い。東洋人だ。 中国人、いやあの化粧の趣味は日本人だろう。成功を収めてきた人間に特有の、自信と 野心に満ちあふれた表情をしている。 そういうことか。マーズの頭を怒りが駆け上る。 「テキトーにいーことゆったよーなツラぁーしてんじゃねーよ! ケッキョクのとこ、てめーはおれを捨てるんだ! ガラクタのゆーこと聞くより、ぷるんぷるんした肉のほーを選ぶんだ、てめーは!」 「マーズ! それは違う!」 「なにも違わねーだろーがよ!」 「君にとって、僕はただの看板に過ぎなかったのかもしれない。 でも、僕は君に友情を感じていた」 「ユージョーだ? おれの知らねーコトバを使うんじゃねー!」 マーズは椅子からぴょんと飛び降りた。ガチャガチャと足音を立てながらドアに向かう。 「待ってくれマーズ、解任の手続きを」 「オキモノ相手になんの手続きするつもりだよっ!」 「退職金は」 「ジョーダンじゃねー、てめーのホドコシなんざーダレが受けるか!」 「君のコレクションは」 「くれてやらー!」 「いらないよ!」 「いらねーとかゆーな!」 「いったい、どこに行くつもりなんだ!?」 「てめーの知ったこっちゃねーだろーがよ!」 ドアを蹴破ったところで、後ろから肩をつかまれる。 「君が何者で、どんな人生を歩んできたのか、僕は結局なにも知らない。 でも、いつか君に行ってもらいたい場所があるんだ。 僕も噂でしか聞いたことがないけれど、 キョウスケ・ナンブやアラド・バランガ、前大戦の英雄たちが集まって暮らしている町がどこかにあるそうだ。 僕が憧れた英雄たちの姿を、君にも見て欲しいんだ」 「誰が行くかよ、ヒトゴロシのソークツなんざーっ!」 ギャラガーの手を振り払い、マーズは部屋から飛び出した。 ◆ ビジネスパートナーなんてものを作るのは、もうまっぴらご免だった。 ミラノに渡ったマーズは、チーズと硝煙の臭いがする男たちを部下にするようになった。 彼らは、ある意味ではもっとも純粋に資本主義的な生き物だ。マーズが利益をもたらして いる限り、裏切ることはない。指示以上の働きをしない代わりに、指示に外れるようなこ とも決してない。 パスタを山盛りにした皿が載るテーブルの向こうに、小太りの男がひとりカーペットの 上に直に座っていた。そのまわりを、体格のいい黒服の男たちがずらりと取り囲んでいる。 「で、あんだって?」 海老のソテーのパルサミコソースあえを指でつまみ、口の中に放り込む。海老のぷり ぷりした肉をくちゃくちゃと噛みながら、マーズは男を見下ろした。 「話が、違うじゃないかといってるんだ!」 「ハナシー?」 「そちらが従業員の雇用を保障してくれるというから、 私は祖父の代から受け継いだ会社の経営権をそちらに委譲したのだぞ!」 「まるでおれがリストラでもしたみてーにゆーじゃねーの」 「したじゃないか!」 「してねーし、だいたいあの会社、もーおれのじゃねーよ。 買ったフランス人が、社内でフランス後の使用義務づけよーが、 期間以内にフランス語マスターできなきゃークビにするなんていおーが、おれの知ったこっちゃねーもんね。 会社は、語学スクールの授業料くれー払ってくれたんだろー?」 「そんなもの、体のいい肩たたきじゃないか!」 「よくあるハナシじゃねーの。 あた~らし~い上司はフランス人♪ みてーな」 「ふざけんじゃねえぞ、このガラクタのバケモノめ!」 「おい」 激昂し立ち上がりかけた男を、黒服たちが両側からがっちりと捕まえる。 「お引き取り願いな」 「鬼! 悪魔! 人でなしぃっ!」 「ヒトじゃねーからな。血もナミダもねーんだよ」 ぱたんとドアが閉まる頃には、マーズはもう男に対する興味を失っていた。 ソファにひっくり返って、ニュースをダウンロードする。カテゴリ分けしてデータベ ースに登録する作業の途中、ふと見覚えのある単語が引っかかった。 「どうしました?」 黒服のひとりが、体格に似合わない敬語を口にする。 「んにゃ、なーんでも。『レッドアース・キャピタル』って、なくなったのね」 「ああ、ひところノしていたバルチャービジネスの。 出る杭は打たれる、いい例でしょう」 『レッドアース・キャピタル』は、軍需企業を買収していることからテロ支援の容疑 をかけられ、株価ががっくりと下がっているところで巨大企業から買収を仕掛けられて、 あっけなく吸収されてしまった。 悔しさは感じなかった。どうせ、もう自分とは関係のない会社だ。 それよりもマーズの興味は、『レッドアース・キャピタル』を買収した側にあった。 おそらくこれは、ベアハッグ提案をかけたのだろう。 ベアハッグ提案とは、買収を仕掛ける企業の取締役会に対し、株式の取得条件を提示 して回答を求めることだ。条件が受け入れられなかった場合、容赦なく敵対的買収に 踏み切るぞという脅迫といっていい。まさに熊に抱きしめられて身動きが取れなくなるような 強引な手段だった。 『レッドアース・キャピタル』を買収した会社の名前は『イスルギ・フード』、代表者 の名はミツハル・イスルギといった。イスルギといえば、地球圏有数の軍需企業のひとつだ。 「あれー、イスルギに食品部門なんざーあったっけかー?」 「最近出来たそうです。 なんでも、現社長の隠し子だか私生児だかが留学から帰ってきたので、 社会勉強のために作られた部門だと、もっぱらの噂です」 「たっかい『科学と学習』だなー」 ギャラガーの後ろに控えていた日本人女性の顔を思い出す。工作は、あのときからすで に始まっていたのかも知れない。 「あーあっ、つっまんねーの!」 マーズはアクビをして、ソファから降りた。 「どこへ?」 「出てく」 「は?」 「飽きた」 「なにをいっているんです」 「あのさ、ハゲタカとかバルチャーってゆーけど、 そんなトリ、地球上のどこにもソンザイしてねーって知ってっかい?」 「ああ、たしか、イヌワシの俗称だと」 「タカでもワシでもどっちでもいーんだけどさ。 どーせどっちもレッドデータアニマルだし。 でも、どーしてレッドデータアニマルが保護されてんのか、あんた知ってっかい」 「数が少なくて珍しいからでは?」 「それもあっけど、タカやワシってなぁー、生息する地域じゃー食物連鎖の頂点に位置してんだ。 王者を守るこたー、その場の生態系を守るってことなんだよ」 「はあ」 「でも、ビジネスの世界にいるハゲタカはどーよ。 潰れかけたゴミみてーな会社見っけて、食い漁ってクソして飛んでくだけのゴミ拾いじゃねーか。 絶滅したって、ダ~レも困んねーし悲しまねー」 「いったい、なにをいいたいんです?」 「な~んか、飽きちまったんだよ。 こーゆーさ、書類右から左に流して口座のゼロ増やすみてーなのは。 おれぁー、アキンドなんだ。 現金がスキだよ、紙幣のニオいがスキだよ、貨幣のチャリチャリ鳴んのが大スキだよ。 純金の電子配置が、夕日に映える不動産のシルエットが、だいスキなんだよ。 ペラペラの紙に落っこちたインクの染みってのが、急にツマンなくなっちまってよ」 「あなたとの契約期間は、あと1年半残っていますが」 「あーあー、違約金を払やぁーいーんだろ。 払う、払うよ。ついでに企業買収にも手ぇ出さねーってヤクソクしたらー」 「では、こちらにサインを」 「ビジネスライクだね」 「退職パーティーでも開きましょうか」 「いらね」 マーズはアクビをしながらマフィアとの縁を切った。 ◆ 三日ほど、動く気になれなかった。 安いモーテルの一室で、スプリングがギシギシ鳴るベッドの上にひっくり返って、 マーズは『聖闘士星矢』アスガルド編の最終回を眺めていた。 しばらくゴロゴロしているだけのカネはある。しかし、いつまでもそのままでいるわけ にはいかない。 これからどこに行こうかなと、ぼんやりと考える。 宗教色の強い地域はダメだ。なにかする前に悪魔の遣い呼ばわりされて追い回される のが目に見えている。しがらみもなくなったことだし、またアメリカにでも行こうか。 あの、イスルギ重工の私生児とやらにケンカを売りに行くのもいい。 ふっと、思い出す記憶があった。 どこかに、前大戦の英雄たちが集まって暮らしている町があるという。そこでは、なん だかわからないけれど素晴らしいものが手に入るらしい。 誰から聞いた情報なのかは、思い出すことが出来なかった。 「なーにがエーユーだよ。ヒトゴロシが偉そーに。 利益を生み出すおれはハゲタカで、なんでヒトゴロシが尊敬されてんだ」 マーズは、軍人というものが嫌いだった。人間とは経済によって成り立つものであり、 軍人のごときは銃弾をばらまくだけの消費しかできない人種だと考えていた。いくら 英雄と呼ばれてはいても、人殺しはどこまで行っても人殺しでしかない。 「ヒマだし、ちっと行ってからかってみっかー。 ツマンなかったら、またすぐホカに行きゃーいーわけだし」 マーズはキャンディトイに付いてきたガムをクチャクチャ噛みながら立ち上がった。 その町の名前は、OG町というらしい。
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独 -kodoku- 「しかし、君一人では危険ではないか?」 「お願いです、タシロさん…ゼオラと二人だけで話がしたいんです」 ゼオラが錯乱してから2時間、二人は廃墟に立ち尽くすぜオライマーを見つけた。 しかし迂闊に刺激を与えれば再び恐慌状態に陥るか、最悪ゼオラの精神が崩壊する危険性も否定できない。 「ゼオラと…死んだ…アラドも私の大切な家族なんです、だから…だから…」 目に涙を貯めるラトゥーニを見ては、タシロも折れざるをえなかった。 「わかった、君には負けたよ」 「タシロさん!」 「だが、少しでも危ないと感じたならすぐに逃げるんだ。 先ほどの様子では、彼女の精神が危ういところにあるのは間違いない」 「はい…」 「アラド…アラド…アラドぉ」 ゼオライマーのコックピットで、泣き疲れたゼオラは放心状態になっていた。 「どうして…私…なんで…どうしたら…」 そのため、近づいてくるV2ガンダムにまったく気付かなかった。 「ゼオラ…私、ラトゥーニよ。お願いコックピットをあけて、二人で…話し合いましょう…」 「ラト?」 精神が磨り減った状態では、少女が無事だった事すらどうでもよくなっていた。いや、 (なんで…生きてるんだろう?アラドは死んだのに) ふと疑問が沸き起こる、 (そうだ、アラドは死んだのにラトが生きてるなんて不公平じゃない) そしてそれは理不尽な怒りとなった。理屈にすらなっていないが、だが今のゼオラにとってそんなことは どうでも良かった。 「・・・」 腰に下げた銃を見る。かって目の前の少女を撃った銃を… 「わかったわ、今ハッチを空けるね」 「ゼオラ!」 めいっぱいの笑顔で迎えてあげよう、だってこれで最後なんだもの… 目の前のハッチがゆっくりと開いて行くのを見ながら、銃の安全装置を外す、 「え?」 ハッチが開いた瞬間ラトゥーニはゼオラに抱きついた、 「ちょっと、ラト?」 まったく考えていなかった展開に戸惑うゼオラ、 「ラト…貴方」 ラトゥーニ・スゥボータは泣いていた。その小さい体でゼオラを抱きしめながら、ただ泣いていた。 「ゼオラ…私達、一緒だよ」 「え?」 震える声で少しずつ言葉を紡ぐ、 「アラドも、ぜオラも、私も…一緒…だから」 「ラト…でも、アラドは…」 そう、アラド・バランガは死んだ、もう会う事はできない… 「でも…一緒なの!私達の中でいつも一緒なの!だから、一人にならないで…一人に…しないで」 「ラト…」 自然に涙が溢れてくる。 そうだ、一人じゃないんだ…私には、まだラトがいる…アラドとの記憶も、思いも、私達の中にある… 「ごめん…ごめんね、ラト」 「いいの…ゼオラ…ずっと、ずっと一緒だから」 「うん、うん…ずっと一緒よ」 泣きながら、互いに抱きしめあう 「うん、だからゼオラ…殺してあげるね?」 「え?」 銃声が、コックピットに響いた。 「え?え?」 何が起こったの? 「ラト、それ…私の銃」 何故私の銃がラトの手にあるの? 「ラト、私…どうなってるの?」 どうして私は血を流してるの? 「ラ…ト…」 目の前のゼオラだったモノをラトゥーニは涙を流しながら見つめている、 「これで、アラドと一緒だよね?」 その表情が笑顔に変わっていく、何処までも幸せそうで、そして何かが壊れた笑みに。 アルジャーノン 原因、及び感染経路不明とされる奇病。 アルジャーノンに発症した者は気分の高揚、及び異常な破壊衝動の発露など、様々な症状が現れる。 「ラトゥーニ君、無事か?今のはいったい!?」 離れた場所に待機していたタシロが、銃声を聞きつけて飛び出して来た。 「ゼオラが…ゼオラが…自分を」 「何だと!?」 特異な点として、感染者は複雑な技術作業を行う事もでき、また極めて平常に振舞う事も可能である。 そして確実に言える事は唯一つ…人が死ぬという事である。 【タシロ・タツミ 搭乗機体ヒュッケバインmk-3ガンナー(パンプレオリ)】 パイロット状況:正常 機体状況:Gインパクトキャノン二門使用不可、前面の装甲がかなりはがれる 位置:A-1廃墟 第一行動方針:不明 最終行動目標:ゲームから可能な限りのプレイヤーとともに生還 (いざというときは、自分が犠牲になる覚悟がある)】 【ラトゥーニ・スゥボータ 搭乗機体V2アサルトバスターガンダム(機動戦士Vガンダム)】 パイロット状況:アルジャーノン発症 機体状況:盾が大きく破損、 アサルトパーツ一部破損 位置:A-1廃墟 第一行動方針:破壊 最終行動目標:破壊】 【ゼオラ・シュバイツァー 搭乗機体:ゼオライマー(冥王計画ゼオライマー) パイロット状況:死亡 機体状況:左腕損傷大、次元連結システムはレプリカではあるが損傷無し。】 【時刻:20 30】 前回 独 -kodoku- 次回 第92話「第一放送午後六時」 投下順 - 第103話「武人、武道家、その心」 時系列順 - 前回 登場人物追跡 次回 第77話「不信と決意」 タシロ・タツミ - 第77話「不信と決意」 ラトゥーニ・スゥボータ - 第77話「不信と決意」 ゼオラ・シュバイツァー - リストに戻る IFネタトップに戻る 投下時期を参照する 時系列を参照する